データー サーバー復旧
有料ソフトだとデータの復旧率が上がります。しかし、操作が難しい場合も多く、説明書通り慎重に作業しなければなりません。使用方法を誤ると、最悪の場合、保存されている全てのデータを消失する結果になってしまう恐れがあります。
同社はデータ復旧のサービスだけでなく、マルウェアの感染経路を割り出すために通信/操作ログの解析を行なうフォレンジックといった分野や、セキュリティに関する事業を展開している。データトラブルに関する知識やノウハウを社内に蓄積しているため、それらをベースにランサムウェアの対応も行なえるという。
上書きによるデータ消失を防止できたら、ファイル復旧ツールを利用してファイルの復旧を試みます。ファイル復旧ツールの代表的な製品として、米FINALDATAが開発した「FINALDATA」や、カナダR-tools Technologyの「R-Studio」があります。これらツールはハード・ディスク上の空き領域に残るデータをスキャンし、ファイルとして復旧させます。
バックアップしていない場合には、復旧ソフトを利用するという方法もあります。これは「ハードディスク内に残されたデータ」を読み取る方法です。ここに別のデータが上書きされてしまうと復元はできません。
ソフトウェアのエラーによるデータ消失の場合にも、自分で復元しようとするのではなく、データ復元の専門業者に依頼することをおすすめします。こういったケースではバックアップさえきちんとできていれば、問題なくシステムを復旧できることも多いでしょう。
Macでは「Time Machine」という機能を使います。「Time Machine」を設定する場合にも、HDDやUSBメモリといった外付けのドライブを準備しなければなりません。「Time Machine」でバックアップ設定をしていると、24時間以内のデータは1時間おき、ここ1か月のデータは1日おき、それ以前は1週間おきにバックアップが作成されます。
データの誤削除などの軽度の状態でなければ、誤操作や修復の失敗により、データ復元率を下げるリスクが大きいからです。
Easeus Data Recovery Wizard Freeの機能は強い。無料版が2GBの復元容量制限があるが、ほとんどのユーザーはほんの一部特定なデータ(間違って削除したフォルダとか)のみを復元したいので十分!
ソフトウェアの不具合によってマシンがフリーズし、強制シャットダウンした結果、再起動後にファイルが損傷していて開けなくなるケースなどがこれに該当します。他にOSやファームウェアのアップデートの失敗、エラーが起きているときにユーティリティソフトなどでデータ復旧を試みることによってかえってもとのデータを破損させてしまうというケースもあります。
その仕組みは「ファイル・システム」にあります(図1[拡大表示])。アプリケーションやユーザーの要求に応じて、ハード・ディスク上にファイルを配置、管理するOSの基本機能です。ファイル・システムが管理する情報は、(1)ファイル名、(2)タイム・スタンプ、(3)容量、(4)ハード・ディスクのどの場所にデータが存在するか――などです。
サーバー内に保管されたデータは、操作ミスや自然災害、機器の故障など、さまざまな理由で消えてしまう恐れがあります。データ消去による被害を最小限に抑えるためには、事前にバックアップを取っておくことが重要です。
万が一データが消えてしまっても、バックアップがあればスムーズに復元作業を行えます。また、特に重要なフォルダにはアクセス制限を行い、操作ミスによるデータ消去のリスクを小さくすることも有効です。
ただ、ランサムウェアの攻撃を受けたデータの復旧は非常に難易度が高いという。ファイルの拡張子を変えたり、OSのファイルシステムを一部破損させるといったものから、ファイル全てをBitLockerで暗号化するものなど、ランサムウェアは種類が非常に多い。その見極めはもちろん、とくにファイルが暗号化された場合などは復旧の難易度が極端に高まる。もしランサムウェアの復旧を依頼した場合、その費用は通常のデータ復旧と比べて非常に高くなるとのことで、やはり被害を受けないように、事前に対策を行なうことが重要だ。
データが消失するトラブルのケースも多様化しており、その中でも目立つのがランサムウェアの被害の増加だ。ランサムウェアとは、感染したPCやサーバーをロックしたり、保存しているデータを暗号化するなどの手法で使用不能としたうえで、正常に戻すための身代金を要求するというマルウェアだ。最近では官公庁や大企業だけでなく、中小企業も被害にあっている。
システムについてよくわからないものの、マニュアルなどを片手にHDDを交換してしまうと、復旧できるデータも復旧できなくなる可能性が高まってしまう。RAIDでは、RAID 1/5/6/10のようにデータに冗長性を持たせ、構成するHDDのうち1~2台に障害が発生してもデータを失うことなく復旧可能な場合がある。ただ、中途半端な知識で障害へ対処することでさらに深刻な事態を招き、最悪の場合にはデータが完全に失われてしまう。井瀧氏がこれまでに対応してきた事例を振り返っても、異常に気づいてすぐに稼働を止めたケースよりも、少し知識のあるシステム担当者が作業の手を加えたほうが状態が悪化しているケースが多いのだという。
ハードウェアが破損している場合は、メーカーやデータ復旧業者に問い合わせるのがベターな選択となります。HDDから異音がする、焦げ臭いなどの異臭がする、モーターが回っていないなどの状況が確認できたら、HDDに物理障害が起きている可能性が高いでしょう。